メニュー

不安障害

不安感や恐怖心が過剰に高まり、日常生活に影響を及ぼす病気

私たちは日常生活のさまざまな場面で不安や恐怖心を感じることがあります。その感情を持つこと自体はなんら異常なことではありませんが、過剰に高まり過ぎてしまうとこころのバランスを乱す原因となります。外出や日常生活のさまざまな場面で支障をきたすことも考えられるため、まずはご相談いただき、正しい治療法と対処法を知ることで不安感情をやわらげることができます。

「不安」と「恐怖」の違い

私たちが「怖い」と感じる際にはよく「不安」や「恐怖」という言葉を用います。しかし、「不安」と「恐怖」とは似て非なる言葉となります。「不安」とは対象なきものに対する漠然とした恐れであり、一方の「恐怖」とは明確な対象物や直接的な原因などによって恐れを抱くことを言います。例えば、高所恐怖症や閉所恐怖症、先端恐怖症などといった事例がありますが、具体的に恐れを感じる原因や対象物がなければ基本的には「怖い」といった感情が起こることはありません。

不安症は進行すると行動の制限や日常生活におけるさまざまな支障が起きやすくなる病気です

例えば新幹線や飛行機に乗る際、長時間の密閉された空間などにいると、「もし症状が出たらどうしよう」「いつ起きるかわからない」「逃げられない」といった気持ち(予期不安)から強い不安感を生じ、「乗り物自体に乗れない」「各駅停車にしか乗れない」などといった自ら行動範囲の制限や日常生活へのさまざまな支障をきたしやすくなるのが特徴です。

パニック障害

突発的に呼吸困難や窒息感、生命の危険を感じるレベルの緊急を要する事態に発展しやすくなる病気です。救命救急の現場でもよく知られている病気であり、ご本人だけでなく周りの方にとっても警戒すべき病気です。突発的に急激な症状の悪化が起きるものの、しばらくすると急に落ち着きを取り戻してご本人はケロッとした状態となることが特徴的です。精神科にて早期に適切な治療を開始される必要があると考えます。

行動の制限や生活における深刻な支障が出る前に早期にご受診ください

何らかの強い不安感によって行動に問題が生じられている場合や、パニック発作が繰り返し起こるなど、社会生活に影響が現れるようになった場合には早期に精神科にご相談ください。

治療の流れについて

まずは詳しいお話をお伺いさせていただきます

不安症状を感じる場面や状況についてなど、患者さんがお困りになられている詳しい内容やこれまでの経緯をお伺いさせていただき、その方にあった治療方針を検討させていただきます。

抗うつ剤(SSRI)を用いた薬物療法が一般的となります

薬物療法にてパニック発作の出方をコントロールすることができます。また、「いつ起こるかわからない」という不安や緊張の軽減を図るために、頓服薬(ベンゾジアゼピン系の抗不安薬)の処方もあわせて行っております。

紙袋を用いた緊急時の対処法についての指導

パニック発作による呼吸困難が起きた場合の対処法として、ご自身でできる紙袋を用いた呼吸法の指導を行っております。

暴露療法を適宜組みあわせ、社会生活への無理のない復帰を目指します

暴露療法とは、苦手なものや場面に対する不安をさまざまな方法で少しずつ慣らしていく治療法です。医師の適切な指導のもと、ご本人のペースを大切にしながら無理ないステップで治療を進めてまいります。

一人で悩みを抱え込まれてしまう方がとても多い病気です

パニック障害は特に精神科による専門性の高いサポートが必要となる病気です。症状が重くなるほど実生活がままならなくなってしまうため、患者さんご本人も強い社会不適合感や自尊心の低下を招きやすくなります。さらなるこころの不調を招く危険があるため、まずは早期に精神科までご相談いただき、その方にあった対処法や改善に向けた具体的な治療案を検討されてゆく必要があります。

不安症は周りの方々を含めた理解とサポートが必要となる病気です

最もご相談数の多いパニック障害については、ご本人だけではコントロールが難しい問題となります。慌てて救急車を呼ぶような事態を繰り返さないためにも、まずは病気について正しく理解し、気持ちを落ち着かせるための適切な対処法を知ることが大切です。また、ご家族など周りの方々を含めた正しい理解とサポートに加え、専門医による診断と指導により改善を目指す必要があります。気になる症状やお困り事がございましたらぜひ早期に当院までご相談ください。

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME